5月25日午後四時、長野県中野市で男が、高齢女性二人をナイフで刺殺。駆けつけた警察官二人を猟銃で射殺した事件には、非常に驚いた。
確固たる殺意があり男が女を殺したのには、たいてい痴情のもつれがある。かつて交際していた女性へのストーカー行為が昂じたのだろうと 第一報を聴いた夫はコメントしていたが、ーー
今日の報道では、「自分の悪口を言われたから殺すしかない」と思ったと容疑者は、動機を語ったとある。
警察官は自分が射殺されるかもしれないから、射殺したという。
女性二人は、近所に住む仲良しで散歩を日課にしていたという。ずっと、倒れたままだった人が最初にナイフで刺された70歳の女性で、救助されず死亡していたということにも、とても驚かされた。
突然の若者の狂気。その殺意になす術なく殺害された四人の方々に、謹んでご冥福をお祈りします。合掌
さて、容疑者の父親が中野氏市議会議長で、果樹園に加えてジェラート屋さんまで営む地元の名士であったことにも驚いた。
事実は小説より奇なり
青木政憲容疑者は、ひとりぼっちだ。それは。本当のことだっただろう。仮に、被害女性のお二人が、だからとそんな言葉で彼を貶めることがあっただろうか。
誰かの悪口を言うにしても、その人の家の周辺では誰も言わないものだ。
また、自分を誹謗中傷していると疑うのは、統合失調症の症状に見られるというから、容疑者は精神病をすでに発症していたのではないか。
それにしても、猟銃所持の許可証は、もっと厳重に審査して心身に異常があれば即刻取り消せるせるようにするべきだ。
容疑者には立派な両親が揃っており、大きな家があり、ほしいものを買ってもらえる環境にあったというのに。そのような理由で、四人もの人を短時間でさつがいできるとは!
孤独は辛い。
家族では、めぐまれた彼の孤独を癒すことができなかったのだろう。
趣味としているクレー射撃やサバイバルゲームの仲間は、誰もいなかったのだろうか。
また、誰かと誰かが仲が良いのを、嫉妬するのもひとりぼっちの心理にあるかもしれない。
容疑者は、老婦人二人が話しながら歩く姿を、見るにつけうらやましがっていたのかもしれない。
大学生でもいじめられることはあったのかもしれぬ。しかしそれは10年以上経っている過去。だが、いじめられたことで傷ついた彼の心は、10年かけて少しづつ蝕まれたのだろうか。
どうしたら、彼を殺人者にせずにいられたのだろうか。どうすれば彼を救えたのだろうか?
ぽんぽんは考える。
容疑者宅は金持ちだから、友達になってくれる小僧Qを雇って、かしづかせるのはどうだろう?
彼のご機嫌をとり、時には相撲をとってくれてゲームには負けてくれる少年。
そうすれば彼は、ひとりぼっちじゃない。悪口を言われてもQちゃんが、一緒に悔しがってくれるし、いじめられれば相手をやっつけてくれる。
いつも自分の味方になってくれる家来。
だが、やはり31歳まで生きて来たのなら、自分の心にQちゃんを育てられたはずだ。自分で自分を励まして勇気づけることを、ひとは大人になるまでに学ばねばならない。
それにしても被害者4人には、この日殺されねばならぬ理由は、なかった。気の毒でならぬ。
友人の娘さんが中野市に住んでいたので、25日夜、問い合わせると今は転居しているが、現場すぐ近くの農協で、キノコの袋詰めのパートをしていたと言う。亡くなった警察官お二人も知人かもしれないと言う。
合掌