水原一平さん

ああ、こんなに驚かされたことはなかった。

大谷翔平の通訳として、運転手もキャッチボールの相手もアメリカでの生活の瑣事をさせてひとりでこなしていた水原一平さん。

大谷人気と相まって、ドジャース開幕戦が韓国で行われたとき、彼も大歓迎を受けていた。着陸した飛行機から降りてすぐに、初めて彼の奥様も登場。新婚の大谷夫婦と4ショットで。皆高身長でスタイル抜群の美男美女。幸せそうな表情。

その翌日、なんとなんと水谷氏が大谷氏の通帳から大金を盗み出して、スポーツ賭博をしていたとの報道があった。即、彼はドジャースを解雇されたという。

何十何億というお金を、勝手に引き出して胴元に送金し、負け続けるギャンブルにのめり込んでいたと。

 

とても信じられない。

彼がいたからこその、大谷くんの活躍だった、と私は思っていた。

ああ、残念だ。

お金に無頓着だった大谷。騙される方が悪いともいえる。

しかし、何故もっと早く銀行が気づいて手を打たなかったのか、問い合わせなかったのか。悔しい。

水原氏が狂気のひとだったとはとても思えない。狂っている部分を必死に隠して英雄の友人を演じていたのだろうか・・・。大谷が馬鹿だとは思えないが、野球以外のことに無関心すぎたのか。10時間以上眠っているからその間に、相棒は悪事のやり放題だったというのか。

お金のマネージメントは然るべき人に任せるべきだった。水原氏以外にも監査をつけてきちんと大金の安全を守るべきだった。

水原氏は、孤独だったのだ。胴元は彼を介して大谷の血を残らず吸い続けたかったのか。ネギを背負ったカモ。

アメリカの法務局は違法賭博を胴元が開帳していたのなら、どうか違法賭博での借金を帳消しにしてほしい。胴元を儲けさせてはならない。そして、銀行の不手際もきちんと責めてほしい。

水原氏は有罪となり、今後は長期間牢獄に繋がれる。だが、借金は絶対に返しきれない額だ。

 

彼は揶揄嘲笑され、ユーチューブで踊る姿が作成されて何万回も再生されている。

水原氏は、決して許されないことをした。

だが、ギャンブル依存症の恐ろしさを、スーパースターを使って皆に知らしめた。

「光有るとこに、影がある」

しかし、大谷くんの役に立ったのは確かであり、当意即妙の受け答えでユーモアのある若者。多くの人は彼を愛した。

大谷くんは、他人を疑うことを知らずに育ったのだろう。彼に全権を任せ今回のことが明るみに出るまで、水原氏を決して嘘つきだと見抜けなかった。

あの日、彼の暗黒面を世間は知ることとなったが、揶揄嘲笑する動画は消去するべきだ。